1850年頃、ビクトリア時代初期の、貴重で素晴らしいアンティークジュエリーです。
何百という小さな真珠に穴を開け、複雑に切り分けたマザーオブパールのフレームに、白馬の尾の毛を使ってつなぎ止められています。高度な技術と、長い時間を掛けて作られたブローチです。
この様に数え切れないシードパールを用いて、計算し尽くされた優雅な曲線美を作り出していて、気か遠くなるほど緻密な作りとなっています。
大小6枚の葉に14個のベルフラワーが配されている様は美しく気品に溢れていて作った職人の豊かな感性が偲ばれます。
このブローチの作られた時代には養殖真珠はまだ無く、全て天然真珠です。長い年月を経て、とろみのあるアイボリーホワイトになり良い味わいを出しています。
現代のジュエリーの多くは、一瞬目をとめられても、すぐに忘れ去られてしまう物が多いような気がします。
しかし、1つ1つ、職人が心をこめて作り、大切に受け継がれて、永い時間を生き続けてきたアンティークは、心にしっかりとどまって、いつまでも飽きることなく魅了し続けます。
眺めているだけでも心豊かになれるのがすごいところです。
シードパールジュエリーは、結婚式に、純白のウエディングドレスと共に、ただ一度使うために作られたそうです。
経年による馬の毛の劣化や、繊細に切り出したマザーオブパールの強度等の観点から実際の着用はなさらず、観賞用、コレクションとして愛でていただくことをおすすめ致します。
サイズ:11.4cm×5cm 17g
カラー:アイボリーホワイト
素材 :天然真珠1mm〜3mm、mother of pearl(真珠母貝)、馬毛
古い時代の、C型の留め金と、長いピンが使われています。ピンはゴールドと思われます。
生産国:不明 ヨーロッパ
コンディション :修理された所がある他は、アンティークとして、ベリーグッドコンディションです。
Note: 表記についての補足説明